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  • 『特定同族会社事業用宅地等』とは?

    2026.02.25

    相続税の課税価格に事業用の宅地等が含まれる場合、「小規模宅地等の特例」の適用可否は税額に影響します。
    特に、被相続人が経営していた法人に貸していた宅地等について、相続後も親族の後継者が事業を継続し法人が引き続き使用している場合、その宅地等が「特定同族会社事業用宅地等」に該当するかどうかが重要な検討ポイントとなります。

    ◆ 適用要件を確認する……!まず、「特定同族会社事業用宅地等」として小規模宅地等の特例の対象となるためには、次の要件をすべて満たす必要があります。
    (1)【事業継続要件】相続開始の直前から相続税の申告期限まで一定の法人の事業の用に供されている宅地等であること(不動産貸付業・駐車場業等を除く)。
    除かれる場合は「貸付事業用宅地等」で再検討も…。
    (2)【法人要件】相続開始の直前において、被相続人および被相続人の親族等(配偶者、6親等内血族、3親等内姻族、特別の関係がある者)が50%超の株式(出資持分)を保有していること。
    (3)【役員要件】その宅地等を相続した親族が、相続税の申告期限においてその法人の役員であること。
    (4)【所有継続要件】その宅地等を相続税の申告期限まで引き続き所有していること。
    (5)【利用状況要件】建物又は構築物の敷地として使用され同族会社に有償で貸付けられていること。但し、建物が生計別親族の所有の場合は該当しません。
    このように、「特定同族会社事業用宅地等」に該当するのは、被相続人や親族等が支配する同族会社に対して貸し付けられている事業用宅地等であり、要件は比較的緩い規定となっています。
    その一方で、実務上、誤解や疑問が生じやすい点も少なくありません。
    相続開始時点において、被相続人自身がその同族法人の株式を保有していることは要件とされていません。また、宅地等を取得する親族については、相続税の申告期限において役員であることは求められますが、同族会社の株主であることまでは要件とされていません。
    さらに、被相続人や同一生計親族が、相続開始時点又は相続税の申告期限においても、その法人の役員であることも要件とはされていません。

    ◆ 適用限度面積を検討する……!
    前記の要件のすべてを満たす場合、その宅地等は小規模宅地等の特例における「特定同族会社事業用宅地等」に該当し、400m2を限度として80%の評価減を受けることができます。
    もっとも、建物内部で利用状況が異なる場合は注意が必要です。
    事業用部分と居住用部分、その他の部分が混在しているときなどは、利用区分ごとに床面積を按分し、それぞれについて、どの類型の小規模宅地の特例が適用できるかを個別に検討します。
    (特定居住用とはダブル適用も可…)

    また、共有持分で取得する場合は、取得した割合に応じて、要件充足の有無を判定します。
    さらに、配偶者が相続人となる場合には、「小規模宅地等の特例」を適用しなくとも、配偶者に対する相続税額の軽減により、結果として相続税が生じないケースも少なくありません。
    一方で、配偶者が相続税の申告期限までに同族会社の役員に就任していれば、取得した宅地等について「特定同族会社事業用宅地等」として特例を適用できる可能性もあります。
    以上、特例適用にあたっては、取得者と取得割合、要件の当てはめ、将来の事業承継も踏まえ有利・不利を判断する視点が重要となります。

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